2011年12月30日(金)
誰でも知っている、メーテルリンクの童話です。チルチルとミチルが幸せの青い鳥を探しに旅に出ますが、捕まえたと思ったら死んでしまったり、色が変わってしまったりして、がっかりして家に帰り着いたら鳥籠に青い鳥がいた、というお話です。このお話を都合よく使って、「幸せは結局は身近にあるから、遠くまで探しに行く必要はないんだよ」とお説教する人がいますが、なにか抜けてやしませんか?僕はこう思います。「幸せが身近にある、と気がつくのは、幸せを求めて冒険の旅に出かけた人だけなんだよ」。青い鳥症候群という言葉があります。自分に合った幸せを求めて、なかなか落ち着いた生活が出来ない人たちです。行動がともなっていなければ「冒険」とは言えません。身も心も傷つき、それを克服してこそが真の冒険で、頭の中だけでグルグル考えているのとは違います。その結果、幸せが身近にあるのか別な場所にあるのかが分かるのだと思います。青い鳥症候群の人たちには、「行動」が欠けているような気がします。僕はこの一年間で、名古屋のほかにはユートピアはないことに気がつきました。冒険の旅の結果だと思います。そして性懲りもなく、来年はもう一度今年とは違った目的を持って冒険の旅に出かけようと思っています。ワクワクする年末です!
2011年12月26日(月)
今朝の日本経済新聞に、都道府県別の「幸福度」の記事が載っていました。ブータンの国王と王妃が来日した影響で、法政大学が指標を作成してランキングを発表したものです。注目すべきは、1位福井2位富山3位石川と北陸3県が上位を占めていることです。ちなみに最下位は大阪、愛知は21位でまあまあ、東京は38位、45位が兵庫、46位が高知、という結果でした。幸福かどうかは本人の主観なので、要するにいかに現状に満足しているか、ということになるのでしょう。財産を1000万円持っている人のほうが100万円の人より幸福ということには必ずしもなりません。仏教に「少欲知足」という言葉がありますが、欲望がまったく無くなっては人間らしくないけれども、少しの欲望が満たされることで満足するのが幸せ、という意味でしょうか。確かに欲望というものは無限に広がっていくので、追い求めれば永久に追っかけることになって、満足しませんよね。それよりも「ほどほど」を知っている人が幸せって事ですかねぇ。そんな風に考えると、今年の日本は今までのように、物や金があれば満足、という考え方をほんの少し修正できたのかもしれません。家族の笑い声、隣近所との気持ちの良い挨拶、食事が毎日おいしく感じられること等々。最近の僕の幸せは、今年も玄関のさざんかが綺麗に咲いたことです。ただその反面、アルコールに対する欲望が、少欲知足といかないところが悩みの種です。
2011年12月25日(日)
我が家では、12月23~25日のうち家族4人が都合のいい日にクリスマスパーティをします。毎年決まって、「鳥照」という、街の小さな鳥屋さんで鶏の丸焼き(2600円で家族4人が食べきれないくらい大きいです)と、シャンパーニュ(最近ではちょっと豪勢に、モエシャンドンのロゼです)を用意します。娘の那奈へのプレゼントは、好きな服を買いたいというので毎年現金で渡しますが、彼女からのプレゼントがいつも物凄く楽しみです。僕の誕生日・父の日・そしてクリスマスプレゼントの三回、親バカだとは思いつつ、本当にセンスのいい考えて選んだ物を贈ってくれます。今年はなんと「マリコ様の写真集」でした!お分かりにならない方のためにご説明を。篠田麻里子ーAKB48所属。変動の激しい総選挙でも、今年は4位昨年は3位と大健闘。じゃんけん大会で優勝して、初のセンター「上からマリコ」が大ヒット。え?なんで嬉しいかって?だって、大ファンですもん!大島優子よりも、前田敦子よりも、板野ともちんよりも、柏木由紀(ちょっとカワイイかな)よりも、なんてったってマリコ様です!書斎にも写真が貼ってありますし、ユーチューブで「上からマリコ」はしょっちゅう聞いてます。そんな父親の好みというか弱点を、那奈はよく見抜いての今年のクリスマスプレゼントでした!彼女に渡した現金でのクリスマスプレゼントが安く思えるほど嬉しかったです。サンタさんは本当にいるんですね。
2011年12月23日(金)
今年を表す漢字としては、なるほどなと思いました。僕も今年は久しぶりに「日本人なんだなぁ」と感じさせられました。確かに3月の大震災は、未曾有の大惨事でしたし、お亡くなりになった方たちはもちろん、いまだに帰郷できない方々の冬を思うと心が痛みます。しかしこの大事件があって、日本人は日本人らしさを取り戻せたのかもしれません。僕が自分自身の平成23年を表せば「大疑団」となるでしょう。これは禅の言葉で、修行中の僧が仏教や仏について一度は通過する疑問だそうです。「本当に仏はいるの?」「仏教って役に立つんだろうか?」僕に置き換えれば「心理学って役に立つんだろうか?」という疑問でした。もちろん大震災、そしてその前後に親しい人たちの「死」に向かい合っての事です。35歳の時に発症した「うつ」がきっかけで、40歳にして心理学に出会い、今までこれほど信じきっていた学問に疑問がわき、今年はほとんど勉強せず、仏教の本ばかり読んでいました。でもこの1年があったおかげで、冬になってやっとまた心理学を勉強しようという新たな気持ちになれました。そして、この大疑団を通過した前とは「僕の心理学」は以前とはまるで違っていると思います。もしかすると日本人全てが、「これでいいのか、日本?」という大疑団の年だったのかもしれませんね。
2011年12月12日(月)
故・伊丹十三監督のデビュー作(昭和59年)を、久しぶりに見ました。伊丹十三はもともとは俳優で、51歳の時に初めてメガホンを取り、その後「マルサの女」「ミンボーの女」などの名作を次々に発表しました。ほとんどの作品に宮本信子(監督の奥さん)と山崎努が出演していますが、なかなかいい味を出しています。お葬式をテーマにするという、当時ではそれまでの常識を覆した画期的な作品です。人間歳をかさねると通夜・告別式に出席する機会が増えてくるものですが、喪主となると経験する方は限られてきます。僕は二度身内の葬儀を出したことがあって、最初は父方の祖母でしたが当時父が脳梗塞でリハビリ中だったので実質の喪主を務めました。分からないことばかりで、祖母の死を悲しむどころの騒ぎではありません。全ての段取りは葬儀屋がやってくれますが、その一々の費用の相場がさっぱり分からないのです。父の経営している会社の社葬のためもあって、結果的には総費用は家が一軒建つくらいの金額がかかってしまいました。(数年後の父の葬儀の時は経験していたので半額で済ませましたけどね)そんなことを思い出しながら映画を見ていると、「そうそう、分かる分かる」という場面ばかりでした。あわただしく過ぎるから、気持ちの整理がつくのかもしれませんけどね。さて自分の葬儀の時は・・・。ま、この映画でも見ながら残った家族に考えてもらうことにしましょうかね。
2011年12月 6日(火)
第83回アカデミー賞(本年2月発表)の作品賞・主演男優賞・監督賞・脚本賞を受賞した映画です。第二次世界大戦当時の英国王ジョージ6世(現エリザベス2世の父君)の実話です。英国王でありながら、吃音のために人前でのスピーチが出来なかったジョージ6世が自分の弱点を克服するお話です。地味ですが心にしみるいい映画でした。主演のコリン・ファースは前年にも「シングルマン」で主演男優賞にノミネートされた、演技派です。人間には誰にでも弱点があります。それが実生活で問題にならなければいいのですが、(例えば僕は絵を描くのが苦手、というより信じられないかもしれませんが、描けないのです。でも実生活で絵を描くことはまずありませんよね)、公人がスピーチ出来ないというのは致命的な欠陥になってしまいます。しかもジョージ6世は次男で、兄のエドワード8世がシンプソン夫人との恋のためにわずか1年足らずで王位を捨ててしまったために、思いもかけない英国王になってしまったのです。彼がその弱点を見事に克服し、対ドイツ戦争に国民の士気を高める名演説をするまでの心の葛藤が、見事に描かれています。ただ、その心労のために、ジョージ6世は命を縮めたとも言われていますけどね。わが国の天皇陛下の公務のお忙しさも取りざたされている昨今、命を縮めるような公務をになう皇族でなかったことに、ほっとしています。
2011年12月 2日(金)
最近また和服が着たくなって、雨の日以外で錦三に飲みに行く時は和装で出かけます。3~4年前まではよく着ていたものでしたが、今までのものが古くなったせいでなかなか機会が無くなっていました。いざ新調しようと呉服屋を探したのですが、男物はゆかた以外はほとんど置いてありませんでした、が、ある日ぶらっと入った栄地下街の「東京ますいわ屋」というお店がとても親切に相談に乗ってくれたので、冬物の着物・羽織・コート・下着類などを揃えました。新調した和服に手を通すのは、本当にいいものです。和服で夜の繁華街を歩いていても、特に男性の着物姿は皆無で、物凄く目立ちます。大学で留学生と話す機会がたまにあって、良く聞かれるのが、「日本人はどうして民族衣装を着ないのか?」です。韓国の方もインドネシアの方もみんな自国ではよく民族衣装を着るそうです。確かに日本人は最近着物を着ませんね。以前は夏になると若い人たちのゆかた姿が目について、段々和服も復活していくのかな、と嬉しかったのですが、この夏はほとんど見かけませんでした。震災のせいで、お祭りが減ったせいもあると聞きましたが、残念なことです。中年以上の日本男児よ、若い人たちの服装のことをとやかく言う前に、和服に各帯を締めたきりりとした姿を見せなさい!